スティック

スティック – ナイロンチップ | おすすめ、メリット・デメリット

悩みびと
悩みびと
木のチップはすぐかけるから、かけないチップが欲しい。噂にはナイロンチップがいいらしいけど、本当はどうなの?

とか

悩みびと
悩みびと
ハードな音楽をやっているけど、いつものチップだと他の楽器に音がうもれちゃう、、、音がはっきりするチップはないのかな、、、

といったあなたにおすすめの記事です。

この記事でわかること

・ナイロンチップが何か
・ナイロンチップのメリットやデメリット
・ナイロンチップのおすすめスティック

ナイロンチップとは

ナイロンチップとは、ナイロン素材でできたチップ(スティックの先端)を言う。

ナイロンが何かは話が長くなるので割愛するが、つまるところ合成樹脂でできた硬い素材だ。

そんなナイロンは、成分によって強度や用途が変わる。

ナイロンは洋服にも使われているけど、スティックのチップで使われるナイロンはこれとはほぼ別物。

チップで使われるナイロンには厚さと強度がある。

チップの形状は様々

たまにいるけど(私もそうだった)、「ナイロンチップ=ナイロン素材の決まった形状」ではないよ。

素材がナイロンというだけで、チップの形状は多種多様。確かによく見るのは、涙型(先が尖っているチップ)。でも丸型や樽型(丸いチップ)もある。

スティックの表記が「ナイロンチップ」のときは、実物や画像で形状を確認しよう。「ナイロンチップ」ではチップの形まではわからないから。

ナイロンチップのメリット

じゃあナイロンチップのいいところってなんだろう。順番に見ていこう。

かけないチップ

ナイロンチップはかけにくい。

ナマケモノ
ナマケモノ
え、チップがかけてもそんなに問題ないんじゃ?

という声があるかもしれないので解説しよう。

ナイロンチップがかけると

・コントロールが難しい
・音色が均等でなくなる

チップがかけていると、その部分でヒットした際、あらぬ方向にスティックが跳ね返ってコントロールが大変。

かけている部分は木の密度が他と異なるので、音色が異なってしまう。

木のチップは、使っているとかけることが多々ある。もちろん、演奏ジャンルにもよるが、激しく叩くジャンルではかけやすい。

この「チップかける問題」を解消するのが、ナイロンチップだ。ナイロンチップはまずかけない。

もう少し詳しく見ていこう。木のチップは、縦に模様が入っているはず。チップがかけるときは、この模様にそってかける(ケースが多い)。裂けるという表現が正しいかもしれない。

一方、ナイロンチップは「ある方向の力に対して弱い」がほぼない。そのため、木のチップよりかけにくいのだ。

くっきりした音

木とナイロンでは音の鳴りも異なる。

木のチップは、丸い音になりやすい。温かみのある音、柔らかい音などと呼ばれる。

ナイロンのチップは、輪郭のはっきりした音になりやすい。鋭い音と表現するのだろうか。

この違いは、表現したい曲調で向き不向きがある。

穏やかな音楽や哀愁溢れるゆっくりとした音楽は、木のチップが映えやすい。まろやかな音色が生きる。

メタルをはじめ音の埋もれやすい音楽は、ナイロンチップが良い。ハイハットやライドのキンキンした音でバンドサウンドを引き締める。

とはいえ、音の違いは好みだ。最終的には使って考えるしかない。ごめんよ。

ナイロンチップのデメリット

優しい音が苦手

ナイロンチップはくっきりした音ゆえに、優しい音を鳴らしにくい。

静かな曲を演奏するときは気をつけよう。シンバルが目立ちすぎているケースは少なくない。

うまいドラマーなら静かに叩くこともできる。ただ、それは相応の練習をしているからなせる技だ。

ナイロンチップに慣れていないなら、叩き方に気をつけるか、木のチップを使おう。

ナイロンチップスティックおすすめ3選

ナイロンチップの特性は解説したけど、どのスティックを使えばいいのか迷うこともあるはず。

そんなあなたのためにおすすめのスティックを紹介していこう。VIC FIRTH 5ANは特におすすめのスティックだ。

VIC FIRTH 5AN

ど定番のVIC FIRTH 5Aをナイロンチップにしたモデル。ナイロンチップの特徴を純粋に知れる。

VIC FIRTH 5Aを知らないあなたのために

VIC FIRTH 5Aを知らないあなたのために例を出す。カレーがわかりやすい。

普段料理をしない人でも失敗しないし、一流料理店だと抜群に美味しいし、キャンプでは大人気。

それぐらい汎用性が高く、人気のスティックだ(伝われ!この表現で!)。

5ANは、5Aにちょっと変化を加えている。カレーでいう、隠し味にソースを入れたイメージ。

それが美味しいかは人によるが、味に一定の変化はみられるし、好まれる人には好まれる。

だいぶ話がそれてしまった。要は自分で使って試してくれよなってこと。5Aはそれ自体がシンプルなので、ナイロンチップの良さをシンプルに味わえる。

「そんな解説じゃ5Aが何かわからんわ!」ってお怒りなら下の記事を参考にしてほしい、、、詳しく書いたつもりだ。

ドラムスティック5Aとは - 標準サイズ5Aのスティックって種類がいっぱいあってどれが良いのかわかりにくいですよね。そんなあなたのために、5Aをいくつか集めて比較しました。また、初心者が5Aのスティックを買うときに気をつけることも、解説しています。スタンダードな5Aを使いこなしましょう。...

TAMA H214N-MS

TAMAから出ているナイロンチップのモデルだ。こちらも標準的なサイズ。

目立つ点としては、無塗装があげられる。これは、スティックが汗で滑る人にもってこいな仕様だ。

塗装済みスティックは、滑り止めがすでになされているが、汗をかくとこれが裏目に出て滑りやすい。

それに対し、このスティック(STAGEMAXシリーズ)は、表面が多少ガサガサしている。

このガサガサは汗を吸収してくれると同時に湿り気を帯び、滑りにくくなる。

TAMA 5ARZ

パワーヒッターに試してほしいスティックTAMA 5ARZだ。

目立つ赤いボディからも想像できるように、パワフルな演奏に向いている。

419mmもの長尺からの一振りは、パワーが段違いである(スティックが長いと重量が増えるので音も大きくなる、てこの原理も一要因に含まれるが割愛)。

そして、今回の記事で紹介したナイロンチップだ。

ラウドやメタルは、バスドラやベースの低音や歪みギターのどっしりした音ゆえに、輪郭がぼやっとしやすい。

そんな中、シンバルの高音がリズムを刻めば、バンド全体に締まりが出る。そのためナイロンチップが活躍しやすいジャンルと言える。

ナイロンチップは耐久性とくっきりした音

この記事では、ナイロンチップについて解説した。

チップのかけにくさとくっきりした音が、欲しいなら試す価値がある。

ただし、固執しすぎてはいけない。メタル→ナイロンチップ推奨とまでは言っていない。

低音でごちゃごちゃしているとナイロンチップが活躍しやすいとはいえ、木のチップがいいこともある。

脳死的にナイロンチップを使わないように気をつけよう。