目次
というあなたのために、よく使われる反復記号を解説するよ。
記号の使用例も一緒に解説するから、すぐ理解できて便利。
最後に練習問題も用意したから、力試しに使ってね。
リピート記号
リピート記号とは、太線と「:」の組み合わせで表される。
太線の右側に:と、左側に:の2つでワンセットだよ。
リピート記号のセットに挟まれた小節は、2回繰り返して演奏する。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 4 → 3 → 4 → 5 → 6
「3 → 4」が2回繰り返されているところがポイント。
リピート記号は2つでワンセットと言ったけど、例外もあるんだ。

演奏順 : 1 → 2 → 1 → 2 → 3 → 4 → 3 → 4 → 5 → 6
太線右側に:しかないときは、楽譜の最初から:の地点までを繰り返すよ。
今回の場合だと「1 → 2」を繰り返し演奏するってこと。
1番かっこ,2番かっこ
リピート記号と組み合わせて使用されるのが、1番かっこや2番かっこ。
1番かっこはリピート記号の中に、2番かっこは外にかかれるよ。
1番かっこの直前までは今までどおり読んで、リピート記号の1回目は1の中を、2回目は2の中を読む。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 2 → 4 → 5 → 6
1,2,3と順番どおりに読んで、リピート記号でまた2から再スタートする。
ただし2の次は3ではなく4にジャンプする。そのあとは続けて5,6と読もう。
ここでは1,2しか出てこなかったけど、もっと回数が増える場合もある。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 2 → 3 → 2 → 4 → 5 → 6
回数が増えても要領は一緒。
1回目の繰り返しは1を、2回目の繰り返しは2を、3回目の繰り返しは3を辿ればいい。
D.C.(ダ・カーポ)とFine(フィーネ)
D.C.は「先頭に戻る」、Fineは「終了」という意味。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 1 → 2 → 3
Fineが出てきても一旦無視して、読み進める。
D.C.が出てきたら先頭に戻ってまた1から読む。
2回目に読んでいる最中、Fineが出てきたらそこで終了。

Fineは(に・のついた記号でも表される。意味は一緒だよ。
D.S.(ダルセーニョ)
D.Sはセーニョと呼ばれる記号まで戻る記号。
D.S.が出てきたら、セーニョまで戻ろう。
1回目に出てきたセーニョはFine同様、無視して読み進めよう。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 2 → 3
Coda(コーダ)
Codaは繰り返し記号が出たときにジャンプする記号。
1回目のTo Codaは無視して、D.C.で先頭に戻る。
2回目のTo CodaでCodaにジャンプして、そこから読み進める。

演奏順 : 1 → 2 → 3 → 1 → 4 → 5 → 6
To Codaの表記は楽譜によって差があるので、戸惑わないようにしよう。
またCodaが楽譜内に複数使用される際は、Codaの横に数字が記載される。ジャンプする先を間違えないようにしよう。
・//・(シミレ)
シミレは、特定の楽器のみが演奏を繰り返す際に使用される記号だ。
次の記号は「前の小節を繰り返す」という意味である。

今までの繰り返し記号とは違い、1小節ぶんのスペースを使用して記号が書かれる。
該当する楽器のみが繰り返されることを表すために、小節に直接記入している。
次の記号は「前の2小節を繰り返す」という意味だ。

次の記号は「前の4小節を繰り返す」という意味だ。

どれも考え方が一緒なので、すんなり頭に入ってこないだろうか。
ポイントは繰り返す分だけ、小節を使用しているということだ。
仮に何小節ぶんの繰り返し記号かわからなくても、何小節を使用しているかでどれだけの長さを繰り返すかがわかる。
練習問題
それぞれの繰り返しかたがわかったところで、実際に楽譜を読んでみよう。
楽譜は読めてなんぼなので、実践で力をつけていこう。
第1問(リピート記号とD.C.)

問題を解いてくれたかな。解説していくね。
この問題、実はひっかけである。
解説のパートで、リピート記号は繰り返すと話していたが、D.C.のように再び読む場合は繰り返す必要がない。
つまりD.Cする前はリピート記号を利用して、D.C.したあとはリピート記号をないものとして考えるということだ。
演奏順 : 1 → 2 → 3 → 4 → 3 → 4 → 5 → 6 → 1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 6
第2問(D.S.とCoda)

D.S.とCodaを組み合わせる問題だ。
セーニョとTo Codaはとりあえず無視して読み進める(1,2,3,4)。
D.Sまできたらセーニョの記号まで戻る(2)。
続いてTo CodaがあるのでCodaまでジャンプする(5,6)。
演奏順 : 1 → 2 → 3 → 4 → 2 → 5 → 6
第3問(シミレ)

シミレを利用した問題である。
前半は1小節の繰り返し、後半は2小節の繰り返しである。
前半は1小節内に記号があるのに対して、後半は2小節の真ん中にまたがるように記号が記載してある。
回答:

反復記号をスラスラ読めるように
反復記号について解説したよ。
実際の楽譜ではこれらの記号がページをまたいで表記されることも少なくない。
でも意味を理解していれば、戸惑うことはないだろう。
「これなんだっけ…」と思ったら、この記事でおさらいしてみよう。