スティック

ドラムスティック – チップの違い | チップレスも

悩みびと
悩みびと
チップは種類が多すぎてよくわからないや…

というあなたに、チップとはそもそもなにか、どんな素材や形があるのか、チップサポーターがなにかを解説!

この記事でわかること

・チップとはなにか
・チップの素材
・チップの形
・チップサポーターの概要

チップとは

チップはスティックの一部で、先端にある。

太鼓を叩くときに当たっているのが、このチップ。

チップを変えれば、音色や音量、リバウンドも調整できる。

とはいえチップは、素材や形がいくつもあってわかりにくい。

そんなチップを図で解説するよ。

チップの素材

チップの素材でよくあるのは二つ。

ウッドチップとナイロンチップだ。

どちらが良い悪いではないので、性質を見極めてどちらか選ぼう。

ウッドチップ

ウッドチップは、チップでもっとも広く使われている。

ナイロンチップより流通量が多いので、自分にあった形を探すのも難しくない。

音色は温かみがあり、明るい。

様々なジャンルで使えるが、音の鳴りを大事にするジャンルなら特に使いやすい。

ナイロンチップ

一方のナイロンチップは、鋭い音が特徴。

歯切れのいい音が鳴るので、激しいジャンルをはじめドラムが埋もれがちなときに有効だ。

ナイロンチップのもう一つのメリットは、かけにくいこと。

ウッドチップは使っているうちにささくれのように一部がかけおちる。

かけてしまうと、音色が変わってしまうほか、リバウンドも不規則になる。

しかしナイロンチップはかけにくい。

スティックを長持ちさせたいなら、ナイロンチップを選ぶのもありだろう。

ナイロンチップの詳しい解説は次の記事をチェック。

スティック - ナイロンチップ | おすすめ、メリット・デメリットナイロンチップとは、チップ(スティックの先端)がナイロンで覆われているスティックです。ナイロンチップはかけにくく、スティックの取り替え頻度が下がるので、経済的です。また、木のチップよりシンバルの音が明瞭になります。音色は人によって好みが分かれますが、こだわりが強いなら一度試すと演奏に幅を出せるかもしれません。記事ではおすすめのナイロンチップも紹介しています。...

チップの形

チップは素材に注意するとともに、形にも気を使うべきだ。

パンチするのと平手打ちするのとでは、音や痛さが違うのと一緒だ。

チップの形が変わると、音の粒と繊細な表現の可否、音量などが変化する。

チップの形で注意すべき点は、名前にある。

同じ形であってもメーカーによって呼び名が違う。さらに面倒なのは、同じ名前でも形の異なるケースだ。

名称が同じ場合は実物を見るしかない。

スティックを買うときは、チップを目で見て確かめよう。

全体の傾向

チップには以下の種類がある。

それぞれの特徴はあとで詳しく解説するとして、ここでは5種類の傾向を解説する。

丸型俵型卵型涙型円錐型
音の粒の揃えやすさ簡単簡単普通難しい激ムズ
繊細な表現ほぼできないあまりできない普通できるかなりできる

見てわかるとおり、両者は真逆になっている。

音の粒を揃えやすいということは、変化をつけにくいのと同じだからだ。

これらの理由も含めて、それぞれの形を解説しよう。

丸型

丸型はサッカーボールのように、球の形をなしている。

サッカーボールはどこを蹴っても当たり方が同じように、丸型のチップはどこで叩いても同じ音を鳴らせる。

そのため、音の粒を揃えた方がかっこよく聴こえるジャンルで好まれる。ハードな音楽などが当てはまる。

また、丸型は初心者にも使いやすいチップだ。スティックの角度を意識せずとも、音の粒が揃うからだ。

俵形

俵型は丸型の側面を伸ばしたような形。

米俵を想像するとわかるように、縦と横では接地面積が異なる。

そのため側面でヒットさせると、丸型より音量を稼ぎやすい。

しかも「俵」といっても、側面はさほど長くなく音の粒を揃えやすい。

卵型

卵型は紹介する5つのチップの特徴をいいバランスで取り入れている。

適度に丸く、適度に平らでなので、音量を出しつつ音色のコントロールもできる。

いろんなジャンルで使いやすいチップだ。

涙型

涙型は、卵型の先をやや平たくしたチップだ。

接地面の大きい部分と小さい部分があり、叩きどころによって音色や音量を変えられる。

細かな変化を楽しむ、静かなジャンルで活かしやすいチップだ。

もっとも、音色を変えられることは、変わってしまうことも意味する。

慎重に扱わないと音の粒が揃わず、統一感のない演奏になるので注意しよう。

円錐型

涙型の先端をさらに尖らせたのが、円錐型。

尖っている先と平たい側面、両方をあわせもつ。

涙型以上に音の変化をつけやすいが、音の粒はさらに揃えにくい。

相応の努力を要するチップだといえよう。

チップレス

紹介した5つの形からジャンルは少し外れるが、チップつながりで一緒に紹介してしまおう。

チップレスはその名のとおり、チップがないスティックだ。

接地面が大きく、重さもある。

かなり音量を稼ぎやすいスティックだ。

ただ特殊なコントロールが必要な点、機材を傷めやすい点には注意が必要。

スタジオやライブハウスの機材をチップレスでむやみに叩くのはやめよう。

借りている機材を壊しかねない。

チップサポーターとは

チップサポーターは、チップの先に取り付けてチップと、叩かれるものを保護するアクセサリだ。

通常のドラムセットを叩くならまず不要だが、電子ドラムや雑誌を叩いて練習するのには役立つ。

特に雑誌は、叩いているうちに傷つくのを防いでくれる。

ただし、音量はさほど小さくならない。気をつけよう。

チップ選びの楽しみを

チップの素材や形について解説した。

スティック全体のサイズや素材にも気を使わないといけないのに、チップにまで気が回らないよ…って思うかもしれない。

だから初心者は、チップまでこだわって探さなくていい。探すのに疲れてしまうから。

しばらくドラムをやって、慣れてきたらチップに目を配るといいんじゃないかな。

音色にこだわる楽しみがわかると思うよ。