ドラムのスティックは素材によって雰囲気がけっこう変わるんだ。
そんな素材の違いをオススメスティックと一緒に紹介するよ。
ドラムスティックの素材3種
素材の特徴をかんたんにまとめると次のとおり。ほかにも要素はあるけどここでは割愛。
| ヒッコリー | オーク | メイプル | |
|---|---|---|---|
| 重さ | 普通 | 重め | 軽め |
| 汎用性 | ◎ | △ | △ |
| 折れにくさ | ○ | ◎ | △ |
| 木の音色 | ○ | △ | ◎ |
それぞれの詳しい解説をみていこう。
ヒッコリー
ヒッコリーはバランスの取れた汎用性が高い素材。
- 8,9割のドラマーが使用
- 適度な重量と耐久性
- 初心者にもオススメ
適度な重さがあるからコントロールしやすい特徴がある。重すぎないので振りやすく、軽すぎないので音量もしっかり稼げる。
種類が多いのも魅力。長さや重さ、太さ、色などなどバリエーション豊富なのもヒッコリーならではのありがたいポイント。
一生使える素材なので初心者ドラマーにもオススメ。素材に迷ったらとりあえずヒッコリーを選んでおけば間違いはない。
ヒッコリーの人気スティック
みんな使うヒッコリーのスティックの中でも、人気のスティック2つを厳選して紹介するね。
VIC-FIRTH / VIC-5A
いわずと知れたど定番のVIC-5A。著名なドラマーでも使っている人は多い。ジャンルを問わず幅広い層に人気。
適度な重量と質感がいい。初心者に自信をもってオススメできるスティックがVIC-5A。
Pearl / 110HC
VIC-5Aと並んで評価の高い110HC。Pearlを代表する有名なスティックだ。やや短いのが他のスティックと異なる点である。短い分、軽めだったりコントロールしやすかったりする。
オーク
オークはパワフルな演奏に使える素材。
- パワフルなドラマーが愛用
- 重くずっしり
- 耐久性が高め
重めな素材なので大きな音を出しやすい。ロックだけど力足りないときや力強い音色がほしいときに便利。
硬めな素材ということもあって折れにくい。スティックを折りがちなドラマーはオークを選ぶといくらか軽減できる(はず…)。
重いので力のない初心者や女性、子供は苦労するかもしれない。重さを意識するあまり肩・腕に力が入りすぎないように注意しよう。
オークの人気スティック
オークの人気スティックは、ヒッコリーとさほど形状が変わらない。
TAMA / O215-B
O215-Bはやや太めオーク素材のスティック。太いと重量が出てよりパワフルに演奏できる。細いのが好きな人にはO214-BやO213-Bがオススメ。
Pearl / 110AC
さきほど紹介した110HCのオークバージョン。形はそのままに素材だけ変えている。黒色の110ABCも人気が高いので、はじめてのカラースティックにぜひ。
その他のカラースティックは次の記事でチェックしてみよう。
メイプル
メイプルは小音量なら使いやすい素材。
- ジャズや静かなジャンルで使用
- 軽く疲れにくい
- 独特な楽器の鳴り
ジャズのように音量をさほど必要としないジャンルで使われやすい。うるさくない音色が心地よい。
シンバルの鳴りを活かしやすいのもポイント。ヒットした際の衝撃音がさほど大きくなく、その後の響きを楽しめる。
軽い素材なので上手い人でないとしっかりとした音を鳴らしにくい。他と比べて振ってる感覚をつかみにくいかもしれない。
メイプルの人気スティック
オークにもいえることだがメイプルは種類がやや少ない。限られた製品の中で選ばなければいけないのを覚えておこう。
TAMA / M214-B
TAMA製のメイプルスティック。ヒッコリーと比べてサイズの選択肢が少ないので気をつけよう。
Pearl / 110MC
110HCのメイプルバージョン。使いやすいサイズ感そのままにメイプルの良さを引き出した。
その他素材
その他には次のような素材がある。
- ローズウッド
- カーボン
- アルミ
素材ごとの差が大きいので一概に特徴を解説できない。ヒッコリーやオークといった無難な素材とは一線を画する音色がするので、楽しむのには使える。
ただし値段が高かったり音色が特殊だったりするので、使いどころを選ぶ必要がある。上級者向けの素材と言えるだろう。
いくつかの素材については次の記事でまとめている。他にどんな素材があるのか気になるならチェックしてみてほしい。
ナイロンチップ
ナイロンチップは先端がナイロンでできているチップだ。

今までの素材とは異なり先端だけに使用される素材である。そのためヒッコリーのスティックで先端だけナイロンチップのように考えるのがよい。
- 種類が少なめ
- 音色は硬め
- 欠けにくく長持ち
木のチップと違い音色は硬め。木のまろやかなサウンドと打って変わって、カツカツした音が楽しめる。
欠けにくいのもメリット。木のスティックにありがちな先端がかける現象をナイロンチップなら克服できる。音色やコントロール性能をキープできるのは強み。
ナイロンチップについてもっと知りたいあなたは下の記事をチェックしてね。
ナイロンチップの人気スティック
VIC FIRTH / VIC-5AN
ヒッコリーで紹介したVIC-5Aのナイロンチップ版がVIC-5ANだ。楽器屋でVIC-5Aとたたき比べてみるのもおもしろいだろう。
TAMA / H214N-MS
こちらもヒッコリーのナイロンチップ。ナイロンチップのスティックは型番に「N」と入ることが多いので、識別しやすくてよい。
ドラムスティックの素材は型番でわかる
記号(いわゆる型番)からそのスティックがどのようなスティックなのかおおよそ予想をつけられる。
しかしメーカーによって番号の付け方が異なる。ここではTAMAとPearlで記号から素材を見分ける方法をみていこう。
TAMA
TAMAは記号の最初に「H」「O」「M」の文字が入っていて、ここからどの素材かわかる。
| 記号 | 素材 |
|---|---|
| H | ヒッコリー |
| O | オーク |
| M | メイプル |
有名人のシグネチャーモデル(特注されたモデル)でも同じ味方をすればよいのでありがたい。
Pearl
Pearlはオークが「O」ではなく「A」である点に気をつけよう。「O」と「0」と並びを嫌ったのかも?
| 記号 | 素材 |
|---|---|
| H | ヒッコリー |
| A | オーク |
| M | メイプル |
その他メーカー
メーカーによってはそもそもヒッコリーしか扱っていないところや、オーク・メイプル以外の素材を扱っているところもある。表記だけをみて思い込みしないように気をつけよう。
またヒッコリーはよく使われることから「H」が端折られることも少なくない。
ドラムスティックのおすすめはヒッコリー
スティックの素材について解説した。
どのスティックも特徴があって選ぶのは難しい。試して感覚で納得するのが一番良いと思う。ちなみに私の最初の頃なんて
ぐらいにしか思っていなかったので初心者の人は基本何選んでも大丈夫。
結局は叩き方が物を言うので、スティックうんぬんよりとりあえず買って練習しよう!

















