曲の始まりを担うカウントはドラムに任されることが大半。でもみんな自然とやるから、やり方がわからない…
そんなあなたのためにカウントのやりかたを教えるよ。いろんなバリエーションがあるから曲や雰囲気によって使い分けられるようにしよう。
カウントの仕組み
カウントは曲のはじまりを示すための合図だよ。他のメンバーが曲にすんなり入れるようにわかりやすく合図を出そう。
またカウントは曲やライブの雰囲気に合わせるのが重要。たとえばバラードでカウントを騒がしくやってしまうとせっかくの雰囲気も台無しだ。
カウントの例
カウントにはいくつものバリエーションがある。ここではいくつか例を紹介しよう。
まずはスティックでカウントするバージョン。

ハイハットでカウントする種類もある。

これらはどれもカウントである。でも叩いている回数や楽器が違うよね。カウントをするときはこれらの要素、つまり叩くモノや回数に気をつけないといけない。
カウントの構成要素
カウントするときに考えるのは大きく分けて以下の3点だ。
- カウントする拍数
- カウントで叩く種類
- シングルカウント・ダブルカウント
「カウントする拍数」はスティックやハイハットを何回叩くのかということ。
「カウントで叩く種類」はスティック、ハイハット、クラッシュシンバルのうち、どれをたたくのかということ。
「シングルカウント・ダブルカウント」とはカウントを拍どおりの回数にするか、倍にするかということ。
パッと聞いた感じは難しいかもしれないけどそれぞれを考えれば難しくはない。まずはカウントする回数について考えよう。
カウントする回数
カウントする回数はカウントするときにいちばん大事な要素だ。4回叩くのか3回叩くのかで他の楽器が入るタイミングが変わる。
他の要素はまだしもカウントする回数だけは間違えないようにしよう。みんなが入れなくなってしまう。
拍子の拍数
カウントの回数を決める一番の要因は、その曲が何拍子かにある。4/4拍子の曲は4回カウント、3/4拍子は3回カウントといった具合だ。
4/4拍子のときに3回だけ叩いてしまうと、4/4拍子のノリが出にくくなる。もちろん例外はあるが原則は拍子の数に対応させることだ。
フレーズまでの拍数
例外の多くのパターンは拍の最初で曲が始まらない場合だ。例えば4/4拍子の4拍目から曲が始まるとき、カウントは3回しか叩かない。
下の例では本来6回カウントするはずのところ、4拍目から曲が始まっているので5回しかカウントしていない。

カウントで叩く種類
カウントは叩く機材の種類によって大きく表情を変える。
おおよその傾向として、静かな曲はスティックやハイハットクローズを、うるさい曲はハイハットオープンやチャイナシンバル叩く。もちろんケースバイケースではあるが。
要するに静かな場面では静かな音で、にぎやかな場面ではにぎやかな音を鳴らすのが定石だ。
スティック
カウント頻出度で1,2位を争うほど登場するのが、スティック同士をぶつけてカウントする方法。カンカンといった乾いた音が鳴る。
叩く強さでどんな場面でも使える優秀なやつ。

声と合わせる場合もあるよ。
ハイハット
スティックと同様見かけることが多いハイハットでのカウント。
ハイハットは他のシンバルと違いオープン・クローズが存在する。そのため開き具合でおとなしめの音から、大音量でのカウントまで多くの状況に対応できる。
最後の拍だけオープンにするケースもあったりとバリエーション豊富。

声
楽器を使わず声でカウントする方法。大半は「ワンツースリーフォー」のように英語でカウントする。
声でカウントを出す場合はドラマー以外でもできるので、下の動画のように他のパートがカウントを出すこともある。(00:11より)

「ワン・ワン・ワンワンワン」と1しかカウントしない猛者もいたとかいないとか…
チャイナ・クラッシュシンバル
要するに複数のシンバルやハイハットオープンを同時に鳴らし派手にカウントするということ。けっこうレアケース。
激しいジャンルや盛り上がっているときにやると効果絶大だ。なおパフォーマンスも派手にやらないと見た目と音がちぐはぐでおかしくなる。
シングルカウント・ダブルカウント
シングルカウントとダブルカウントを口で解説するのは難しい。
シングルカウントはいままで解説したカウントそのものなので、ダブルカウントだけ例をみてほしい。

合計5回(本来は6回)カウントされているのだけど、このように前半の倍の数だけ、後半でカウントする方法をダブルカウントという。
通常は前半2回後半4回なのだが、上の動画では最後の一カウントを省略しているので2回と3回になっている。
シングルカウント
シングルカウントとは曲に入るまでのカウントが一定のリズムで刻まれることをいう言葉だ。

「1,2,3,4」のように拍の頭でカウントしているときはシングルカウントである。そのためカウントの多くはシングルカウントだといえる。
ダブルカウント
ダブルカウントはカウントを数えている途中で、倍速で再びカウントをはじめることをいう。

拍の表のみカウントしていたものを、表裏両方カウントすることで倍速のカウントのように聞こえる。これがダブルカウントである。
カウントの種類は∞
カウントは叩く回数、叩くもの、シングル/ダブルカウントによって叩き方が決まる。
もちろんおおよそでしかないので、叩く強さやカウントのとり方は曲や人によって変化する。
場面にあったカウントができるように引き出しを広げておこう。
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