耳コピは誰しもが経験する難関ポイント。慣れないと厳しいものがあるけど、経験を重ねればなんとなくコツがわかってくるよ。
耳コピの手順やコツ、耳コピに使いたいアプリやイヤホンを解説するよ。耳コピの仕方に悩んでいるあなた、必見!
耳コピの手順
初心者は次の手順で耳コピするといいよ。
- 構成・拍子チェック
- 基本フレーズをコピー
- フィルをコピー
2と3は同時並行してもいいけど、ド初心は簡単な基本フレーズからコピーするとやる気が燃え尽きなくてすむよ。
構成・拍子チェック
細かなフレーズをコピーしはじめる前に曲全体の構造を把握しよう。
曲がどのように構成されているか、変拍子が使われていないかをあらかじめチェックしておくことで、変なとこでつまづくのを防げる。
4/4, 3/4, 7/4, 7/8みたいに変拍子祭りだとあとから気づいて慌てないためにも、曲の流れを把握できていると安心。
「拍子?ナニソレオイシイノ?」というあなたは、拍子について解説した下の記事を参考にしてね。
順番にパーツをコピー
全体の構造を把握できたらいよいよ耳コピに移ろう。
耳コピは曲全体で一度しか使われないフィル(おかず)より、基本のフレーズを先にコピーしたほうが気持ちが楽になるはず。
いずれにしても1小節ずつを目安にコピーしていこう。
基本フレーズ
曲の基本となるフレーズをコピーする際は、次のような順番でパーツをコピーするとやりやすい。
- バスドラム
- スネアドラム
- ハイハット、ライドシンバル、フロアタム
- タムタム
- クラッシュシンバル、チャイナシンバルなど
1小節を聴いたらバスドラムを五線譜にかいて、同じ小節をもう一回聴いたらスネアドラムだけど五線譜に書いて…というのを繰り返そう。
最終的には複数小節ずつセット全体でコピーできるようになるけど、最初は全部聴こうとしてもテンパるだけだからそれぞれの音を順番に聴き取ろう。
フィル(おかず)
フィルをコピーする際も基本のフレーズ同様、1小節ずつ1パーツずつコピーしていこう。
基本のフレーズより法則性がないので、時間がかかるかもしれない。最初は大体で構わないのでとりあえずチャレンジしてみよう。
- バスドラム
- スネアドラム
- タムタム、フロアタム
- シンバル類
余裕が出てきたらシンバルはクラッシュシンバルか、チャイナシンバルか、スプラッシュシンバルかまで聴けるようになるとGood。
耳コピのコツ
少しずつコピー
耳コピは1小節ずつやるのが鉄則。特に耳コピに慣れていない人は!
複雑なフレーズなら一拍単位で聴き直してもかまわない。そして耳コピとは本来それぐらい時間のかかるものだ。数十分で終わる人もいるけど、それはうまいドラマーの話。
耳コピをしたことない人なら、何時間もかかるからはずだから覚悟すること。でもこの段階を踏まないと永遠に耳コピできるようになれない…
繰り返しに注目
音楽には繰り返しのフレーズが多いけど、ドラムはその中でも群を抜いて繰り返しの多い楽器だ。
曲内の基本フレーズをいくつか聴き取れれば、大半の部分は耳コピが完成しているはず(手数の多いドラマーは除く)。
動画も参考に
耳コピは本人のライブ映像や、第三者の叩いてみた動画を参考にするとはかどる。
「動画をみたら耳コピとは言わないんじゃない?」と思うかもしれないね。でも最初の頃は動画を見ながらでも耳コピできればいいと思うんだ。
耳コピしたものと動画での叩き方を見比べたり、耳コピできなかったフレーズを動画で再考してみたり。あーでもないこーでもないと奮闘してみよう。市販の楽譜と見比べるのも同様の理由でおすすめ。
うまくなってから再トライ
ドラム初心者より上級者のほうが耳コピが早いのは単に耳コピに慣れているからだけではない。
頻出フレーズを知っているからはやくくコピーできるのだ。
どうしてもできない!となった場合は1ヶ月後とかに再チャレンジしてみるのもあり。やり直してみると思いの外はやく進むかもしれない。
耳コピ用のアプリ
どうしても耳コピできない場合は耳コピ用のアプリを使うのも一つの手。アプリを使うと次のようなことができる。
- スロー再生
- イコライザ(特定の音程だけ音量UP)
- リピート再生
スロー再生やリピート再生で難しいフレーズを聴き込んだり、イコライザを調整して聴こえにくい音を浮かせたりしよう。
アプリの種類については下の記事で紹介しているから、参考にしてほしい。
耳コピ用のイヤホン
耳コピをするときのイヤホンはそこそこ重要。
慣れてくれば安いイヤホンやスマホのスピーカーでも耳コピできるけど、初心者や耳コピの精度を高めたい人はいいイヤホンを使うとよい。
耳コピするときはカナル型のイヤホン(耳栓みたいなイヤホン)か、ヘッドホンを使おう。
カナル型イヤホン
カナル型のイヤホンを使えば低音が聴こえやすくなる。初心者はベースとかぶりやすいバスドラムを聴き逃しがち。
今使っているイヤホンだとバスドラムが聴こえにくい場合はカナル型のイヤホンを検討しよう。
ヘッドホン
ヘッドホンで曲を聴くと音が分離して耳コピしやすい。音場が広いともいう。イヤホンで聴いたときは重なって聞きづらかった音でも、ヘッドホンにすると分かれて聴こえる。
音がごちゃごちゃしていて聴こえにくい!という場合はヘッドホンを使ってみよう。
耳コピの考え方
耳コピをするにあたって注意してほしいことがいくつかある。
特に完璧にコピーできなくても大丈夫ということは肝に銘じてほしい。中級者以上でスキルアップしたい人は別だけど。
最初はできなくて当たり前
耳コピに限らないけどみんな最初は0からスタートしていくんだ。できなくて当たり前。
1,2曲目の耳コピから完璧にできるひとなんていないから、うまくコピーできなくてもへこたれないでほしい。
むしろそれだけがんばったことを誇りに思おう。精度は何曲かコピーしていくうちにあがっていくよ。
コピーバンド : 大体でOK
コピーバンドはなおさら100%のコピーが不要だ。完コピを目指しているなら話は別だけど、そうでもない限り全部の音をコピーするのはかなりコスパが悪い。
しかも耳コピが完璧だからといってそれを演奏できるかはまた別の問題。
1人で演奏するならまだしもほかのひとと一緒に演奏するのであれば、叩き方を完コピするよりバンド全体のクオリティを優先した方がまとまるケース多数。
自分用コピー : 完全コピー
コピーバンドの場合はおおよそのコピーでも構わないが、技術向上が目的なら完コピする勢いで臨もう。
スキルアップをさせるには今までやったことのないフレーズに振れる必要があるが、そういったフレーズは往々にしてコピーが難しい。
そのためドラマーとして腕前を上げたいのであれば細部まで聴き取るべきである。
なおここでいう細部というのはなにもスコア通りにコピーするという意味ではない。たとえば次のような要素までコピーしよう。
- 各パーツを叩く強さ、音程
- 曲の盛り上がり方
- 前ノリ・後ろノリといった多少のズレ
ハイハット一つとっても次のようにコピーする箇所は無限にある。
- シングルストロークなのかダブルストロークなのか
- アクセントの強さはどれくらいか
- 開き具合はどれくらいか
- ハイハットのどこを叩いているのか
己の実力を上げるためであればいままでにやったことのない次元でコピーしよう。
完コピできれば他の曲でも近い精度で応用が聴くようになるはず。
耳コピは一日にしてならず
耳コピは回数を重ねることでやっとやり方が見えてくる難しいものだ。
最初は相当苦労するものだと思う。だからうまくできなくてもめげず、自分を責めずゆっくり進めていこう。
耳コピできればスコアのない曲でもコピーできるようになるだけじゃなく、叩いている人の意図も読めるようになるよ。
いつかできるようになる日を夢見てちょっとずつ慣れていこう。
関連記事【悩み・疑問】
初心者の悩み
- 初心者でもツインペダルに挑戦していい
- スティック折れてもやばくない?
- 電子ドラムの騒音は要注意
- ドラムの独学はかんたんでない
- バンドの楽器5種の特徴
- ドラムパターン14個まとめ
- カウントのとり方、増やさない?
- 耳コピで気をつけたいポイント
- ドラムシューズのすすめ
- 曲の終わり方、ワンパターンになってない?
- 両腕がぶつかるときの対処法
- バンド練習の流れ












